結婚できない女 Vol.10

結婚できない女:女の敵は女。堅実な結婚を目論む港区女子と、それを阻む彼氏の女友達

熾烈を極める東京婚活市場。

その中で「結婚したいのに結婚できない」と嘆く女には、いくつかの共通点がある。

ある行動により自分の市場価値を無駄に下げる女、逆に実態なく価値を上げ過ぎて機会損失している女……。

これまで、24時の誘いに乗る女都合のいい女提案してしまう女王子様を探す女食事会NG通告を受けた女〆のラーメンに行く女花嫁修業する女自分だけ100点の女誰も愛せない女などの事例を紹介してきた。

今回は港区で栄華を極めていた、港区女子が登場。


港区という浮世は、結婚できない女の温床


“みゆきちゃん、用事終わったらここおいでよ。俺の友達、紹介する!https://tabelog...”

付き合って1か月になる彼、太一から届いたLINEをこっそり見て、みゆきは周囲に気づかれぬよう俯いたまま、にんまりと微笑んだ。

今宵、みゆきは西麻布の『サイタブリア バー』にいる。

港区でよく遊んでいる女友達の誕生日会に顔を出しているのだが、そろそろ飽きてきたところだった。

そもそも、彼女の誕生日会には先週も顔を出した。港区女子は誕生日を「誕生月」と呼ぶ。つまり、一か月に何度も繰り返しパーティが開催されるのである。

21時半を過ぎて場もいい感じに盛り上がっているし、抜けたところで問題ないだろう。

誕生日会には”おしょくじがかり”として呼ばれた港区おじさん・修造の顔もある。羽振りの良い港区おじさんたちに、みゆきも随分と世話になってきた。

みゆきは別の港区おじさん・貴教と付き合っており、20代の女がどう逆立ちしても手に入れることのできない贅沢な生活を謳歌している。

貴教の庇護のもと美食を堪能し、ハイブランドの財布やバッグもいくつ買ってもらっただろうか。今日みゆきが持ってきている、春らしいイエローが鮮やかなシャネルのチェーンバッグも、貴教からのプレゼントだ。

しかし港区女子の寿命はカブトムシ並というのは真実であった。2人の関係はそろそろ2年になるが、貴教からやんわりと「卒業」を匂わされているのだ。(つまり、別の若い女の存在を察知した。)

みゆきは悟った。このまま港区という浮世に興じているとあっという間に婚期を逃す、と。

よって、少し前までは興味すらなかったサラリーマンも候補に入れ(とはいえ年収1,000万円超レベルは死守)、現実的で堅実な婚活に励むことにした。

そんな矢先に出会ったのが、31歳慶應卒、日系証券会社勤務の太一であった。

【結婚できない女】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo